クリアー塗装前こ、しっかりペーパー掛けしておきます。
#150→#400。使い捨てライターを当て木にして、でこぼこを平らにしておきます。仕上げは、#800を手で撫でました。
木目がしっかり出てきましたね。ひのきの正目もなかなか美しい。
100円の木の板からここまで出来るんですね、自己満足。
次は、ノブヘッドの飾り。
最初、シフトの1〜4・Rとかの文字を彫るつもりだったが、使っていないキーホルダーの飾り部分を取り付けることにした。
クラシックミニを買ったとき、一番最初に何個か集めたのが、このキーホルダー。やっと、陽の目を浴びることになりました。
オースチンのイエローを加工。
メタルの引っ掛け部分(出っ張り)を削ります。
工作用の金属ヤスリで、丁寧に削っていくだけですが、ベースは黄銅で、とても硬い。木のようには削れません。
指が痛くなりますが、とにかく丸くします。1時間弱かかって、やっと完了。
月桂樹も加工。
こちらは、黄銅ではなく、鉄ですね。
キーホルダーは作成メーカーにより、メタルの材質が異なるんですね。厚みも違います。
表面全体に七宝のように色付け(オースチン)するのと、プレスした窪みに染料を流した(月桂樹)デザインと、メーカーにより様々です。
ノブのトップ部に、このメタルの飾りを埋め込むくぼみを掘っていきます。
三角刀で、下書きに沿って、溝を慎重に削ります。
ここで失敗は仕上がり具合に大きく影響しますので、慎重に。失敗は許されない。
メタルがうまく入るだけの溝が、なんとか出来ました。
平らにするのも結構、難しいです。
これも地道な作業です。今回は、なんだか、地道な作業が多く、梅雨時には向いてます。
メタルをはめ込みました。
何度もメタルをはめては削る、の繰返し。なかなかうまく行ったんじゃないでしょうか?
水平方向から見ると、こんな感じ。
メタルがノブより出てると、ギアチェンジの時手の平が痛くなるので、なるべくぴったり埋め込みました。
これくらいなら、凸部も問題ないでしょう。
第二の関門、塗装です。
ヒノキは木肌が白いので、ウレタンニスの明るいオールナット色をスプレーします。今回は、このウレタンニスのみで仕上げます。
写真は、2回目のスプレー後。液だれして塗装面がまだらですね、小さな曲面への吹き付けなので、スプレーも難しいものです。
3回目のスプレー後。
薄く吹きつけたつもりでしたが、ウッドの味である木目が消えちゃったね。
せっかく2本作るので、ティアドロップ型とひよこ型(お菓子のひよこに似ているでしょ?)、色合いを変えることにする。
この後、ティアドロップ型はやり直し。ペーパーでニスを落とします。
ティアドロップ型は、木目を活かし、色合いを見ながら、オールナットの着色とクリアを使い分けます。
この後、12時間毎(翌朝/夜/翌々朝)に3回ほどスプレーして艶を出すことにする。
ひよこ型は、4回目のオールナットを吹きつけ、いい感じの艶がでてきた。こちらは完了です、しばし乾燥させます。
メインパネルの塗装では、あっという間に1本使い切りましたが、このノブ塗装ではスプレー缶が減りませんね。
ウレタンニスを吹き付けたあと3日間乾燥させたので、鏡面加工に入ります。
ニスを吹き付けただけでも、そこそこ艶が出ていますが、単なる素人のこだわりです。
まず、お決まりの耐水ペーパー(#800→#1500)でのデコボコ均し。ノブの面はRがきついので、ここはたっぷり水を含ませ、手で均していきます。
ニスが削れて、真っ白。
仕上げ用のコンパウンドは、3M ハード・2-L ミニ(超微粒子目)です。3Mのハードシリーズは業務用で実績ある商品ですので、今回の用途に使っても安心品質です。
この小さなボトルは、メーカーカタログに無い商品です。市販サイズはでかい750mlボトルで、どうやって仕入れたんだろ? 車の洗車用ですが、こんなところで大活躍とは思ってもいませんでした。
ノブの表面、つや消し状態ですが、これでOKです。
コンパウンド塗り込み用ウエス、磨き用ウエスはマイクロファイバークロスを使います。
2本分の艶出しは、小さいながらも結構きつい作業です。1個、1時間かけて磨きあげました。
最初の2、3回は艶は出ませんが、5回、10回と磨きあげることで、市販品にも負けない艶が出ます。
磨きのポイントは、縦横に十字を切るようにして磨くこと。こうすると目に見えない凹凸が埋まり、つるつるになります。
3本を並べてみました。3,4千円する市販品(一番右)と比べても遜色ないでしょう?
よく、他のブログなどで「1ケ所を集中して強くこすると塗装面を傷めるので注意を!」との書き込みを見ます。
しかし、この3M ハード・2を手作業で施行してウレタンを剥がすようなことは、120%あり得ません。
逆に、強くこすらないと艶が出ないので、気が済むまで何百回でも磨いてください。
最終段階まできました。メタルをボンド付けします。
どうやったって写真のように、ボンドがはみ出しますが、問題ありません。
前編のナットのはめ込み時にも言いましたが、はみ出したボンドを慌ててティッシュなどで拭取るべからず。
そのまま放置し、翌日カッターで削り落とします。
完成!!
ティアドロップ型は、オーソドックスにオースチンの飾りにした。
木目も自然だし、色合いも完璧で、しばし感動。
誰も東急ハンズで買った100円の木片とは思わないでしょう。ヒノキのノブなんて、素敵でしょ。
ひよこ型の完成写真も載せます。結構、背景が写り込んでいますね、素晴らしい。
こちらは少し暗い色合いのオールナットという感じです。
自分の手に合わせたシフトノブですから、手に馴染まないはずは無いですよね。オリジナル・デザインは、120点です。
今回のシフトノブ自作では、思いもよらず工数がかかってしまいましたが、かけた工数分愛着が沸きます。
Good Job!!
いい仕事をしました。ヒノキのシフトノブは、まず誰も作ったことはないでしょうね。ヒノキも味がありますヨ。自作大好き派の方、是非トライしてみてください。(車検&塗装入庫のため、ミニへの装着は来週になります。)
【整備手帳】
【難易度:★★★☆☆】とにかく木片から削り出しやナットの穴開け、メタル加工、鏡面加工など、根気がいる作業が多い。
【お勧め度:★★★★★】艶やかなノブが出来上がった時は、感動ものです。自作派には是非お勧めします。
【作業工数】総工数は、延べ9日間(クリア乾燥期間を含む)
・木片から削り出し〜成形〜ナットのボンド付け迄:1日目(約8時間)
・ペーパー掛け、ノブヘッド部の溝掘り、飾り(メタル)研磨、クリア塗装(複数日に分けて):2〜4日目(約6時間)
・鏡面加工(磨き)とヘッド部飾り取付:8日目(4時間)
【費用】総額 2,720円(シフトノブ2本作成)コストパフォーマンスは抜群ですね。
(内訳)
・木片(ヒノキ材の切れ端)(東急ハンズ、100円)
・ナット(5/16-18UNC)(ホーマック、10円×6個で、たったの60円)
・ウレタンニス・オールナットと透明クリヤーの2種類(ワシン、1,280円/1本。ノブだけなので、だいぶ余っています。)
・キーホルダーのメタルのマーク(オースチン、月桂樹の2ケ)
・ノコギリ、大きなカッターナイフ、木工用鉄ヤスリ、金属ヤスリ、彫刻刀(丸刀、平刀、三角刀)
・ボンド、耐水ペーパー(#150、#400、#800、#1500)、マスキングテープ
・3M ハード・2-L ミニ 5985M 超微粒子目(住友3M)、マイクロファイバークロス(2枚)
comments
感動しました!素晴らしい技術ですね!!!✨✨✨👏
Instagramアカウント→@chis_miniです👮
Instagramなど、されていませんか?
chis32 さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
生憎、Instagramはやっていません。Blogが精一杯です。