年賀状はやっぱ、万年筆でしょ!シリーズ(13)
文具店でオートの万年筆の在庫一掃セールをやっていて、ひと目で気に入ったので購入。オートの公式HPには、カタログ落ちしています。(2011年秋頃の商品かと推測。)でも、オートって、1,000〜1,500円の価格帯での軸の造りは国内の他の3社には真似の出来ない芸当ですね、カジュアル万年筆路線ではなく、良い商品を多数発表しています。頑張って欲しいメーカーです。
■オート 万年筆 Dude/デュード ブルー (細字) FF-15DD
太めの六角軸で、軸の両端の冠が真ちゅうでデザインもよく、ブルーの塗装が美しい。
軸カラーは4色、カートリッジインク(FCR-6黒)2本付き、定価:1,575円。(廃番)
6角軸だと加工がし難いだろうと思うが、型に入れて押すんでしょうね。
軸、キャップともアルミです。
未来的な6角軸のデザインも良い。
このメタリックブルーのアルマイト塗装は、上品な色に仕上がっています。廃番なのは残念です。
プラチナのプレジール(1,050円)との比較。
飾りリングが、プレジールのような安っぽいメッキではなく、落ち着いたシルバーもアクセントになっている。
デュードは飾りリング部が厚みのある真ちゅう製になっていて、ある程度の重量があるお陰で、太い鉛筆を持っているような感じで、これがしっくりして持ち易いです。
グリップ部(首軸)もアルミですね。ここは流石に6角ではなく、丸くなっています。
キャップは、カチッと音を立てて閉まります。しかし、閉めた後、くるくる回りますので、密閉度はプレジールの方が上です。
古典BBや顔料系インクは、入れないほうが良いでしょうね。
ニブは、プラウドやF-スピリットと同じドイツ・シュミット製のニブかと思っていましたが、違いました。
IRIDIUM POINT GERMANYの、GERMANYが刻んでありませんが、つたのからまる装飾のデザインはとても似ていますので、やはりシュミット製でしょうか?
飾りリングや軸端の冠、クリップなどのシルバーと合わせ、シルバーのニブを選択したのだと推測します。
ステンレスニブで固めですが、すらすら滑るように書けます。プレピー/プレジールより、気持ち細めの筆跡です。
よくこの価格帯のニブは当り外れがあると聞きますが、今回も当りのようです。オートはヨーロッパ規格のコンバーターが使えるので、明るめのインクでも入れてみよう。
オートの純正カートリッジインク・ブルーブラック(FCR-6)をセットしてみました。
このブルーブラックは、紙に書いたときはまんま青でして、少し経つと濃紺(というか、灰色がかった黒)に変わっていきます。染料インクなんですが、古典BBのような変化をします。この味わいは最高です。
また、オートはヨーロッパ規格を踏襲した唯一の日本メーカーなので、このショートカートリッジは、軸に予備を格納できるので重宝します。(シャープの替え芯感覚です。)
【総合評価】
・質感/品質:★★★(オートの軸は良いものが多い。真ちゅうリングで重量バランスも良いし、塗装も美しく、お買い得。)
・書き味:★★☆(鉄ニブなので固めですが、ガシガシ書く上では全くスムーズな書き味。)
・年賀状の宛先書き:★★★(細字と言いながらも、若干太めで、この太さ加減が私には丁度良いです。)
・手帳に細かな字を書く:★★☆(手帳には、ちょっとだけ太字ですが、これ位までは許せます。)
<年賀状はやっぱ、万年筆でしょ!シリーズ>
第1回:
プラチナの200円万年筆「プレピー <0.3>細字」
第2回:
プラチナ「プレジール <0.3>細字」
第3回:
セーラー「ハイエース」と「ハイエース・ネオ」
第4回:
オート「F-SPIRIT(F-スピリット) 細字」
第5回:
シェーファー「ノンナンセンス F(細字)」
第6回:
万年筆には、ブルーブラックインクでしょ!
第7回:
パーマネント(古典)ブルーブラック・インクを試す
第8回:
中華万年筆ってどーよ! 「カンガルー&デューク」
第9回:
台湾万年筆だって負けていない!! 「REGAL」
第10回:
プラチナ「デスクペン 極細字」
第11回:
パイロットインキ iroshizuku(色彩雫)
第12回:
プラチナ「プレピー デモンストレーター」
第13回:
オート「万年筆 Dude/デュード ブルー(細字)」
第14回:
パイロット「PRERA/プレラ ロイヤルブルー F(細字)」
第15回:
パイロット「ペン習字ペン ノンカラー EF(極細字)」
第16回:
パイロット「ニューヤングレックス F(細字)」
第17回:
年賀状の宛名書きには、この1本
手帳用細字万年筆、そしてメモ用にも使う
雑誌おまけ万年筆には、カラーインクを使う
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